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Pan Kleks w Kosmosie クレクス先生の宇宙

ポーランド映画 (1988)

ピョトル・プタシンスキー(Piotr Ptaszyński)が準主役を演じる、クレクス・シリーズの第3作。全体の構成は第2作と似ていて、恵まれない子が話の主人公となる。今回は、マリシェフの児童養護施設にいる10歳くらいの少年が主人公。映画は、この施設出身で、その後アメリカにわたり大成功しMBM(IBMのもじり)という世界的なコンピュータ関連の総合企業を設立した人物が、クリスマスに合わせて帰国し、施設の子供たちにプレゼントを贈るところから始まる。プレゼントされたのは大型のコンピュータ。クリスマス・イブの夜に子供たちが見たのは、コンピュータが映し出した25年後の「仮想的な物語」だった。そこに登場する主要人物は、①存在すら忘れられ、最後の自然保護区で隠居生活を送っているクレクス先生、②惑星マンゴの呑気な支配者の庇護の下で着々と邪悪な計画を進めている第2作の悪役ヴェルキ・エレクトロニック、③元・宇宙軍指令官を父にもつ少年グロシェック(Groszek)の3人。グロシェックは、施設の子供の一人で、「仮想的な物語」の中では、MBMの社長がグロシェックの父になっている。ここで早くも1つ疑問を投げかけて起きたい。第2作では病院にいた車椅子の少年1人が、そのまま主人公になったので問題はないが、第3作では施設にいる大勢の子供たちの中で、1人だけが主人公となる。自分が活躍する「物語」を観るには本人にとっては楽しくても、残りの子供たちにとっては羨ましいだけではなかったのかと思ってしまう。さて、「物語」の発端は、タイタン(土星の衛星ではなさそう)の近くで星間貨物船アルゴが特殊な攻撃を受け、貨物室からフルーツドロップの入ったコンテナーが忽然と消えたこと。この「盗難」は、ヴェルキ・エレクトロニックによる「ファントム化」の実験だった。1966年から始まった『スタートレック』で出てくる転送装置と似たようなものだ。一方、施設の子供たち全員は、未来の学校で1つの同じクラスに属している。その生徒の1人が、司令官マクサ・ベンソーナを父に持つグロシェック。彼は、同じクラスのアグネシュカという女生徒が好きだ。ところが、惑星マンゴの支配者は、どうしても自分の娘(王女)が欲しくてたまらない。そこで、ヴェルキ・エレクトロニックは「ファントム化」装置を使って、アグネシュカを惑星マンゴに誘拐する。アグネシュカを失ったグロシェックは、クラスをまとめ、手がかりを探し歩くうち、広大なスクラップ場の中に捨ててあった古いロボットからクレクス先生が助けてくれるとの情報を得る。さっそく自然保護区に向かうグロシェックと子供たち。クレクス先生は、笑い上戸のメロという忠実なモンスターと一緒に暮らしていたが、アグネシュカ誘拐の陰にヴェルキ・エレクトロニックの存在を確信し、救いの手を差し出す。かくして、クレクス先生とメロ、グロシェックの3人に、パイロットとしての父マクサ・ベンソーナを加えた4人は、高速の小型宇宙船で惑星マンゴに向かう… 第3作も2部構成になっているが、その第2部の冒頭で重要な「秘密」が明かされる。中国のある寺院の修復工事中に20世紀最大の発見の1つがなされた。寺院で発見された一連の17世紀初頭〔清王朝〕の絵から判ったことは、①地球外文明の宇宙船が何らかの故障により操縦性を失い皇帝の宮殿の敷地内に不時着した、②多くの清の科学者が手を貸して制御システムが修復された、③宇宙船の離別時に感謝を込めてエメラルドの小箱が贈られた、などなどだった。この話の続きは第2部の途中で、皇帝の死の床にパイ・ヒー・ヴォーが呼ばれ、エメラルドの小箱を託す場面へとつながる。そして、その場にいた3番目の人物が若き日のクレクス。皇帝はパイ・ヒー・ヴォーに、その知識のすべてをクレクスに伝えるよう命じる。クレクスがなぜパイ・ヒー・ヴォーを師としたかが、3作目にして初めて分かる。因みに、3人しかいないはずの臨終の場を、隠し穴から覗いて見ていたのがドン・フィリッポなる宣教師。第1部のフィリップと顔が同じで、名前が似ているのが気になる。なお、あらすじは、第2作同様、ピョトル・プタシンスキーの出演部分に限定して紹介する。

ピョトル・プタシンスキーは、全3作の中で一番冴えない。典型的な「口ぽか顔」のため、頭は悪そう。可愛くもない。なぜか、IMDbの出演者リストに名前も出ていない。エンドクレジットでは4番目に登場するのだが…


あらすじ

MBMの社長ジャック・ブロノフスキーが、自分の育ったマリシェフの児童養護施設に到着する。アメリカからコンテナーで運んできた大きなコンピューを、トラックに移し変え、クリスマス・プレゼントとして同行持参する。この社長は、コンピュータの物語では主人公グロシェックの父親になっているが、面白いのは、コンピュータをぶつくさ言いながら運ぶトラックの運転手が、惑星マンゴの支配者マヌエル・カルメッロ・デ・ザバールになっていること。社長が施設に着くと、子供の頃のことを覚えている事務長(?)が懐かしそうに出迎えてくれる。ということは、この施設を卒業して以来初めての訪問ということになる。30人弱の子供たちもずらりと並んでお出迎え。施設長の挨拶が済み、子供たちが拍手すると、代表の少女少年(アグネシュカとグロシェック)が前に進み出て、「お会いできて、とても幸せです」。「滞在を楽しんで下さい」と述べる(1枚目の写真)。社長は、今までご無沙汰してしまったが、今年はサンタとしてやって来たと述べ、MBMの最新式のコンピュータを贈呈する(2枚目の写真)。イヴの夜、子供たちがベッドで寝ていると、コンピュータから変な音が聞こえる。みんなが起きて見に行くと、子供たちが集まってきたのを感知したコンピュータは、「座って下さい。私はコンピュータのルーカスです。これからするお話は、25年後に起きるかもしれないことです。物語は、地球とティタン(英語字幕ではTitan)とオレイカ(同、Eureka)を結ぶチャーター貨物便アルゴ1417で起こります」。Titanは土星の衛星だし、Eurekaは火星のトロヤ群にある小惑星だが、この物語ではポーランド語の発音に対応した別の星系の惑星を指すのだろう。小惑星に荷物を運んでも仕方がないし、宇宙船はTitan星系の惑星マンゴと交信しているからだ。子供たちは、コンピュータの画面を熱心に眺めている(3枚目の写真)。
  
  
  

未来の学校の3年C組のクラス。ロボットが生徒の出欠をとっている。場所は屋外。理由は、生徒全員が体に付けた携帯飛行装置で飛んでくるからだ。ロボットは1番からチェックを始めるが、7番の生徒がいない。ロボットはさっそく、7番の生徒の寝室に置いてある端末を通じて警告を発する。「7番の生徒に呼びかける。こちら3年生管理コンピュータ」。目が覚めて「すぐ行くよ」と返事する少年。「遅刻の理由を述べなさい」。「どうしてか分かんないけど、寝過ごしちゃった。目覚ましシステムが壊れたんだ」。「目覚ましシステムを学校の中央命令システムに変更し、最短時間で朝食を取り…」(1枚目の写真)。「分かったよ、すぐ そっちに行くから」。1時間目は、特に厳しい先生なので、慌てて用意する。出かけようとすると、父がまだ家にいる。「パパ、今日は仕事に行かなかったの? 気分が悪いの? そんな風には見えないけど」。「ずる休みだと思うのか?」。「さあ、でも寝坊したのはパパのせいだ。目覚ましシステムは玄関の光反応素子と連動してるから、パパが出かけないと、僕を起こさない。どうかしたの?」。「寝坊させて悪かった。クビになったんだ」。「パパ!」。「心配するな。これまでいつも、時間がないと言ってきたが、これからは一緒の時間がたっぷり取れる」(2枚目の写真)。父は、宇宙船アルゴでの不始末の責任を取らされて失職したのだ。その頃、点呼が済んだロボットは、現れた教師に報告していた。「3年C組は、24名の生徒に対し、23名が出席しています。欠席者は1人です」。「誰だ?」。「7番です」。少年のことが好きな女生徒が、「彼、すぐ来ます。グロシェックが遅刻したのは初めてです」と取り成すが、教師は「13番の意見は訊いとらん」と批判した上、「13番は、なぜ色の付いたスカーフをしてる? そうしたものの着用は勉学の妨げになると、何度も注意してきたはずだ」と叱られる。第3作もミュージカル仕立て。教師の生徒をなじる歌が終った頃、ようやくグロシェックが舞い降りる(3枚目の写真)。「生徒、No.7、お前には重い罰点を与えるからな」。
  
  
  

生徒たちが教室に入る。3列の階段状になった部屋にパソコンが3×8台並んでいる。そして、教壇にあたる場所には、先ほど点呼をとったロボットが来て、「座りなさい」「宿題をチェックします」(1枚目の写真)と命じる。グロシェックは慌てて出て来たので、「鍵」〔使途不明〕を忘れてしまうが、隣の13番のアグネシュカが貸してくれる。それを見た3番のアルノルド(彼もアグネシュカに気がある)が、「お前の彼氏は何て間抜けなんだ。遅刻した上、健忘症かよ」と皮肉る。教師が別室で自分のコンピュータを立ち上げると、データがすべて破壊されている。怒った教師は、30分以内に実行犯が名乗り出なければ 生徒全員を罰すると宣告する。やったのは14番のクバ。悪意ではなく、宿題の答を捜していたらショートしたとか。そして、教師のコンピュータに入っていたのは童話だけだったとバラす。そんな教師に愛想をつかしたグロシェックは、クバを責めるのではなく、教師に対抗しようと呼びかけ(2枚目の写真)、ロボットに助言を求める。ロボットの回答は、「童話の記憶を貯蔵する人間は、ここで童話劇を見れば怒りが収まるでしょう」というもの。お調子者のアルノルドは、「僕らの先生が 童話にハマってるなら、それを見せてやるのが てっとり早い」と賛成し、主導権を握る。「グロシェックって、緑の豆って意味だろ。だからアイディアがある」と言うと、演じる童話は『王女と豆』だと決め、アグネシュカが王女役をやるという条件で演出を買って出る。そして、練習の場で、アグネシュカと仲良く手をつなぐ。グロシェックは、自分がロボットのことを言い出したのに、無視された形になり、憮然としている。そんな時、照明が点滅し、生徒が逃げまどう中、アグネシュカが光の輪に包まれると(3枚目の写真)、消えてしまった。ヴェルキ・エレクトロニックの「ファントム化」装置によって、惑星マンゴに誘拐されたのだ。もちろん、誰もそのことは知らない。
  
  
  

グロシェックは、ロボットに助言を求めに行く。ロボット自体は何の情報も持っていなかったが、「誰に訊けば?」という質問に、「かつて、第3世代の自己決定型ロボットが、異常な課題を解決したことがあります」と答える(1枚目の写真)。「どこに行けばいい?」。「コンピュータのスクラップ場です」。そしてアクセス・マップを出してくれる。生徒たちは、グロシェックを先頭に、スクラップ場に歩いて行く。監視員は、第3世代は輸送用のロボットで、ずっと前に回収されたが、状態のいいものが第5区画にいると教えてくれるが(2枚目の写真)、行ってみるとただのガラクタ。途方に暮れたグロシェックが彷徨っていると、「泣かないで」と声をかけるロボットがいた。第3世代のシルヴァーだ(3枚目の写真)。シルヴァーは、なぜかアグネシュカの消えたことも知っていて、助けることができるのはクレクス先生だけだと教える。そして、先生がいる「最後の自然保護区」の近くまで行く鉄道の駅のあるプランクトン工場へのアクセス・マップを渡してくれる。
  
  
  

ちょっとした旅行になるので、私服に着替えた生徒たちは、工場まで歩いて行き、なぜかそこに停まっていた未来型の列車に乗り込む。列車はそのまま森の近くで止まり、生徒たちはグロシェックを先頭に森へと入って行く。「気をつけないと。僕たち、冒険の森に入って行くんだ」。とても地球上の森だとは思えない。奇妙なモンスターが顔を見せ、かつては威張っていたアルノルドが真っ先に逃げ出す。「アルノルド、落ち着け。よそ見するな。前だけ見ろ」(1枚目の写真、分かりにくいが、グロシェックの右に映っているのも別のモンスター)。ワニに似たモンスターが現れ、先へ進めなくなった時、メロが助けに現われる。メロ自身もモンスターだが、如何にもマンガ的な雰囲気で 言葉も話すのでみんな安心する。「君らは誰で、どこに行くんだい?」。「クレクス先生を捜してるの」。それを聞いて、大喜びするメロ。この時代、クレクス先生は完全に忘れ去られてしまっていて、その意気消沈ぶりにメロも心配していたからだ。生徒たちはメロに先導されて歩いて行く(2枚目の写真)。そして、すっかり白髪・白髭になった先生が生徒たちを歓迎する。「よく来た。君たちに会えて最高に嬉しい」。そして、訪ねてきた訳を訊ねようとするが(3枚目の写真)、気を変えて、まず、お腹が空いたろうとフルーツとデザートを振舞う。
  
  
  

生徒たちが食べ始めると、クレクス先生は、「いったい何があって、ここにお起こし願えたのかな?」と尋ねる。さっそくグロシェックが立ち上がり、「クレクス先生、仲間の1人のアグネシュカが誘拐されて…」と始めると(1枚目の写真)、女の子が、「何が起こったのか、どうなったのか、ぜんぜん分かりません」と続ける。最後にグロシェックが「先生が、最後の希望です」と言い、女の子が、「どうか助けて下さい」と締める。クレクス先生は、「私を信頼してくれてありがとう」と言った後、①ヴェルキ・エレクトロニックが何らかの方法で連れ去った、②かつて、逃亡を許したのは間違いだったと説明し、見つけて連れ戻してあげると席を立つ。その時、グロシェックが「僕も連れて行って下さい。お手伝いします」と言い出し、一旦は危険だからと断られるが、女の子が「私たちの代表として行くんです」と言うに至り、同行させることに。そして、出かける前に呪文で元の姿に変身する。クレクス、メロ、グロシェックが次に姿を見せたのは、宇宙空港の「童話間旅行会社」のカウンター。そこにいた支配人は、何と、かつてのアロイゼ将軍。クレクス先生は 皮肉まじりに、「君のことだから、かつてのボス、ヴェルキ・エレクトロニックが今どこにいるか、知っておろうな?」と訊く(2枚目の写真)。「もちろんです。私は、恥ずべき過去とは完全に縁を切っていますが、エレクトロニックは何故か毎年 惑星マンゴから誕生日カードを送って参ります」。先生は、惑星マンゴ行きの切符を買おうとするが、定期便はないと断られ、代わりに宇宙船のレンタル会社を紹介される。レンタル会社で見つけた唯一「要求にマッチした」高速小型宇宙船はヴォルタン2型だったが、会社にはこの機を操縦できるだけのパイロットがいない。そこで、グロシェックが口を出す。「僕、知ってるよ。パパだ。マクサ・ベンソーナ指令官」(3枚目の写真)。
  
  
  

父が加わり、一行4人は発射台へと車で乗りつける。父は、発射台を見上げて、「ヴォルタン2型は、どんな場所からでも離陸できる追撃用宇宙船です。でも、最新のレーザー制御装置はありませんし、この機のエンジンはかなり使い古されています。ただ、いつも信頼性の高い宇宙船でした」と先生に話しかける。それを聞いた先生は、グロシェックに、「君は、地球に留まった方が、良くはないか?」と切り出すが、「ダメです、先生。アグネシュカを見つけないと。クラスのみんなと、自分自身に そう約束したんです」(1枚目の写真)と果敢にも断る。エレベーターで、宇宙船の置かれた最上階まで昇る4人(2枚目の写真)〔宇宙船は、水平に置いてあるだけなので、なぜ発射台のてっぺんから離陸しなければならないのかは不明〕。宇宙船に入ると、父がさらに説明する。「ヴォルタン2型ではキャビンは気密性があり空気圧は一定に保たれ、重力場もあります。しかし、飛行の第1段階では、規定によりヘルメットの着用が義務付けられています」。すかさず、グロシェックが、「発進時の重力負荷のためなんでしょ」(3枚目の写真)と言い、父に褒められる。かくして、宇宙船は発進し、映画は第2部へと移行する
  
  
  

宇宙に出て、全員がヘルメットを外す。父は、グロシェックに、マンゴまでは丸1日かかるので眠るよう勧めるが、「こんな状況で、眠れると思う?」と言われてしまう(1枚目の写真)。そこで、父は、今度はクレクス先生に、「どんな本にも書かれていませんが、童話の世界に初めて現れたのは、いつ、どこで ですか?」と尋ねる。それに応えて、先生が話し始めたのが、冒頭で紹介した「皇帝の死の床」での会話。そこに登場する若き日のクレクスが、2枚目の写真。髭は短いが、頬には既に色班が付いている。
  
  

さて、宇宙船はマンゴの近くに到達するが、そのことは、裏切り者のアロイゼからヴェルキ・エレクトロニックに連絡済みだった。待ち受けていたヴェルキ・エレクトロニックは、「ファントム化」装置を使って、宇宙船を仮想の迷路の中に送り込み、コンピュータで作り出した怪物で襲わせる。非常に稚拙な合成画像だが、その一場面が1枚目の写真。操縦しているのは、迷路が得意なグロシェック。一方、大好きな級友がひどい目に遭っていることに怒ったアグネシュカは、ヴェルキ・エレクトロニックのことが嫌いなマンゴの支配者夫人に頼んで、眠りの歌を合唱してもらう。歌を聞いてヴェルキ・エレクトロニックが眠ってしまったところにアグネシュカが入って行き、「ファントム化」装置のスイッチを切る。すると、迷路にいた4人は、宮殿の転送室に現れる(2枚目の写真)。アグネシュカの姿を見つけて駆け寄るグロシェック(3枚目の写真)。クレクス先生はつかつかとヴェルキ・エレクトロニックに歩み寄ると、首根っこを捉まえ、「もう終わりだ。さらば」と宣告して消し去る。
  
  
  

邪魔者がいなくなった惑星マンゴには、生徒たちを乗せた宇宙船が到着する(1枚目の写真)。支配者マヌエル・カルメッロ・デ・ザバールの前で生徒たちが歌うのは、「♪マンゴ式のダンスは、ワルツとタンゴを足して」「♪メヌエットをちょっぴり、それで この星らしくなる」という単純なもの。支配者が生徒たちに歓迎の言葉を述べ、グロシェックたちに感謝し、最後にクレクス先生に絶大な賛辞を贈る。それに応え、先生は、惑星マンゴがヴェルキ・エレクトロニックの不正な支配から解放されるにあたり、「私には、不可解なコンピュータを 完璧に使いこなした子供たちが勝って嬉しい」と述べる(2枚目の写真)。物語の最後に、アグネシュカは、ヴェルキ・エレクトロニックが「ファントム化」装置で奪って隠しておいたエメラルドの小箱を こっそりグロシェックに見せる。グロシェック:「この中には、地球の人々が まだ知らない方がいい秘密が隠されている。このまま 惑星マンゴに置いておこう」。
  
  
  

場面は、最初の児童養護施設に切り替わる。グロシェックとアグネシュカが並んで画面を見ている(写真)。全体の構成は、一見 第2作に似ているが、最後がしっくりこない。確かに、グロシェックとアグネシュカの2人は観ていて楽しかったかもしれない。しかし、その他大勢の22人の子供たちにとって、2人だけがスターの物語を観て本当に楽しかったのだろうか?
  

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